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■無肥料栽培とは
無肥料栽培というと、肥料もやらない野放しの栽培方法と勘違いされる方もいらっしゃると思いますが、実は無肥料栽
培こそ一番手がかかる、農家にとって苦労の多い農法といってもいいものなのです。
農薬をまくと、害虫を駆除するばかりでなく、土壌に生息している有益な微生物まで殺してしまうため、土が痩せ、余計
に肥料をやらなければならなくなります。そして、その過保護の結果、見た目は立派でも病気や虫に対する抵抗力が
弱い野菜が育っていき、さらに農薬が必要になっていくという悪循環に陥るのです。このような土壌では、もはや農薬
無しには野菜がつくれない状況になっています。<BR> 豊かな土壌で育てていれば、野菜は本来農薬も肥料も必要
ないものなのです。
野菜が育つ条件は、陽光、水分、土のバランスで決まります。良い土壌とは、通気性、水もちと水はけのバランスのと
れたものをいいますが、野菜によって乾いた土に適するもの、湿潤を好むものがあるので、様々な点を考慮して私達
は植えるものを選んでいきます。
段階からいえば、まず有機栽培で土壌のコンディションを整え、それから徐々に肥料を減らしていき、無肥料へと移行
するわけです。 |
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■無肥料栽培の実際
では、無肥料栽培の実際はというと、「攻め」というより「守り」の栽培方法といえるでしょう。種まき、植え付けまでの土の
状態を納得いくまで整えてやり、あとは祈るような気持ちで芽が出るのを待ちます。無肥料の場合は芽が出ても、日当たりや土の肥え具合によって、育ち方はバラバラです。でも、懸命に根を張って、生きよう伸びようとする姿には感動すら覚えます。今までも、全ての野菜に愛情を注いできたつもりですが、無肥料野菜には特別ないじらさのような感情が湧いてきます。「がんばれよ!」と声をかけたくなります。
無肥料野菜は、はっきりいって色も薄めで株も小さく、見た目はぱっとしませんが、食べてみると全く違います。苦みやえぐみがなく、野菜本来の甘さが際だつのです。
いろいろな皆様に、おいしく安心して食べられると喜んでいただいています。こういったお客様の声を生や電話で聞かせていただくたび、本当に私は農家で良かったと嬉しさがこみ上げてきます。
虫とりはまめにし、土の具合に一喜一憂する毎日ですが、この嬉しさを時折思い返しながら、日々無肥料栽培に励んでいきたいと思っています。 |
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■オーガニックの道
現在JAS(日本農業規格)で「オーガニック」の表示ができるのは、3年以上農薬・化学肥料・除草剤等を使用せず、認定機関から認証された土地で育った農作物だけです。私どもは以前より無農薬栽培に取り組んできましたが、2000年に有機農産物の適正表示を義務化する国の検査認証制度が始まったのを期に、さらなる努力を重ね、2001年ついに認証を獲得することができました。まだまだ、奥の深い道ではありますが、今までの経験と農業高校で学んだ知識をもとに、かいつまんで話をしたいと思います。 |
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■自然の力で育てる
農薬・化学肥料・除草剤などを使用しないで栽培するためには、まずは土の力をつけることが大切です。ご存知のとおり農産物は根から栄養を摂っているので、土を肥やしてより多くの栄養を与え、病虫害に負けない体力をつけさせなければなりません。
そういった優れた土を作るために、良質な堆肥を適度に用い、良い微生物の住める環境をつくることが必要となってきます。堆肥は畜産物からの排泄物や、農産物の残骸をじっくりねかして作ります。自然から生まれたものを自然に帰していくことで歪みのない自然環境をつくりあげ、微生物自身が土を守っていくような形で有機の農法は成り立っているといえるでしょう。また、ニラや小松菜などの葉物野菜などうちの農園でつくっているものの多くは、無肥料で育てています。「無肥料」というと、本当にちゃんとした野菜がつくれるのか疑問視される方もいらっしゃるかと思いますが、健康的な土壌では小さいけれど味の濃い、おいしい野菜になるのです。土壌と季節にあった野菜をつくれば、自然の力を借りて、昔ながらの栄養豊富な味のある野菜ができあがります。あまり手をかけすぎても良くないという点では、子育てにも似ているかもしれませんね。 |
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